有機則(有機溶剤中毒予防規則)

最終更新日: 公開日: 2025年05月

有機則(有機溶剤中毒予防規則)とは

有機則(有機溶剤中毒予防規則)とは、労働安全衛生法(労働者の安全と健康を守るための法律)に基づき、有害性の高い有機溶剤を使う作業者の安全を守るための基準を定めた厚生労働省令になります。
該当する有機溶剤を使用する時は、発散源対策(局所排気装置(ドラフトチャンバー)・プッシュプル型換気装置等の設置)等といった有機則に定められた使用上の義務に従う必要があります。

有機則・特化則 アイキャッチ

有機則 対象物質一覧

現在、有機則対象の有機溶剤は44種類あり、それを毒性の強いものから順に第1種有機溶剤、第2種有機溶剤、第3種有機溶剤に区分しています。

区分 物質
第1種有機溶剤(2種類) 1,2-ジクロルエチレン
二硫化炭素
第2種有機溶剤(35種類) アセトン
イソブチルアルコール
イソプロピルアルコール
イソペンチルアルコール
エチルエーテル
エチレングリコールモノエチルエーテル
エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
エチレングリコールモノ-ノルマル-ブチルエーテル
エチレングリコールモノメチルエーテル
オルト-ジクロルベンゼン
キシレン
クレゾール
クロルベンゼン
酢酸イソブチル
酢酸イソプロピル
酢酸イソペンチル
酢酸エチル
酢酸ノルマル-ブチル
酢酸ノルマル-プロピル
酢酸ノルマル-ペンチル
酢酸メチル
シクロヘキサノール
シクロヘキサノン
N,N-ジメチルホルムアミド
テトラヒドロフラン
1,1,1-トリクロルエタン
トルエン
ノルマルヘキサン
1-ブタノール
2-ブタノール
メタノール
メチルエチルケトン
メチルシクロヘキサノール
メチルシクロヘキサノン
メチル-ノルマル-ブチルケトン
第3種有機溶剤(7種類) ガソリン
コールタールナフサ
石油エーテル
石油ナフサ
石油ベンジン
テレビン油
ミネラルスピリット

注意:この表は2025年7月時点のものになります。

有機則で局所排気装置が必要になる作業と制御風速

屋内作業場などで第1種・第2種有機溶剤(トルエン、キシレン、アセトン、メタノールなど)を使う業務では、有機溶剤の蒸気の発散源を密閉する設備、局所排気装置、プッシュプル型換気装置のいずれかを設けることが義務付けられています。
第3種有機溶剤も、タンクの内部などで使う場合は同じように設備が必要です。

局所排気装置の制御風速

局所排気装置は、フードの型式ごとに定められた制御風速を出せる性能が必要です。

フードの型式 制御風速
囲い式フード 0.4m/s
外付け式フード(側方吸引型) 0.5m/s
外付け式フード(下方吸引型) 0.5m/s
外付け式フード(上方吸引型) 1.0m/s

囲い式フードはフード開口面での最小風速、外付け式フードはフードの開口面から最も離れた作業位置での風速です。

作業に合わせた装置の選び方

ドラフトチャンバー
研究室や試験室で有機溶剤を少量扱う作業に向いています。作業空間の前面以外を囲う囲い式フードにあたり、前面の扉の開口で風速を確保します。

局所排気装置(外付け式フード)
製造ラインや作業台など、発散源を囲えない場所で使います。発散源のすぐ近くにフードを置いて吸い込むため、フードと発散源の距離が性能を左右します。

プッシュプル型換気装置
塗装や洗浄など、対象物が大きくフードを近づけられない作業に向いています。吹き出し側と吸い込み側の間に一様な気流をつくり、作業者の呼吸域に蒸気が届かないようにします。

設置後の定期自主検査

局所排気装置とプッシュプル型換気装置は、1年以内ごとに1回の定期自主検査を行い、その記録を3年間保存する必要があります。
協立製作所では、ドラフトチャンバーなどの局所排気装置の定期自主点検も承っています。

使用する有機溶剤と作業の内容をお知らせいただければ、適した装置と風量をご提案します。お問い合わせはこちら

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