特化則(特定化学物質障害予防規則)
特化則(特定化学物質障害予防規則)とは
化学物質の中でも、がんや神経障害を引き起こす恐れのある特に有害な物質から労働者を守るため、労働安全衛生法に基づき定められた厚生労働省令になります。
特化則該当物質は有機則該当物質より有害性が高いです。
該当物質を使用する際の発散源対策として、囲い式の局所排気装置(ドラフトチャンバー)またはプッシュプル型換気装置の設置などがあります。
特化則 対象物質一覧
特化則では健康障害を発生させる(可能性が高い)物質を特定化学物質として指定し、危険度が高い物質から第1類特定化学物質、第2類特定化学物質、第3類特定化学物質に区分されます。
特化則の各類の中でも発がん性のある物質は特別管理物質に分類し、第2類特定化学物質に関してはさらに細分化されます。
| 区分 | グループ (第2類特定化学物質のみ) |
分類 | 物質 |
|---|---|---|---|
| 第1類特定化学物質 | なし | 特別管理物質 | アルファ-ナフチルアミンおよびその塩 |
| オルト-トリジンおよびその塩 | |||
| ジアニシジンおよびその塩 | |||
| ジクロルベンジジンおよびその塩 | |||
| ベリリウムおよびその化合物 | |||
| ベンゾトリクロリド | |||
| 非特別管理物質 | 塩素化ビフエニル(PCB) | ||
| 第2類特定化学物質 | 特定第2類物質 | 特別管理物質 | エチレンイミン |
| エチレンオキシド | |||
| 塩化ビニル | |||
| クロロメチルメチルエーテル | |||
| 酸化プロピレン | |||
| 3,3’-ジクロロ-4,4’-ジアミノジフェニルメタン | |||
| ジメチル-2,2-ジクロロビニルホスフェイト(DDVP) | |||
| 1,1-ジメチルヒドラジン | |||
| ナフタレン | |||
| ニッケルカルボニル | |||
| パラージメチルアミノアゾベンゼン | |||
| ベータープロピオラクトン | |||
| ベンゼン | |||
| ホルムアルデヒド | |||
| オルトートルイジン | |||
| 非特別管理物質 | アクリルアミド | ||
| アクリロニトリル | |||
| シアン化水素 | |||
| 臭化メチル | |||
| トリレンジイソシアネート | |||
| パラーニトロクロルベンゼン | |||
| 弗化水素 | |||
| 沃化メチル | |||
| 硫化水素 | |||
| 硫酸ジメチル | |||
| 塩素 | |||
| 特別有機溶剤等 | 特別管理物質 | エチルベンゼン | |
| クロロホルム | |||
| 四塩化炭素 | |||
| 1,4-ジオキサン | |||
| 1,2-ジクロロエタン | |||
| 1,2-ジクロロプロパン | |||
| ジクロロメタン | |||
| スチレン | |||
| 1,1,2,2-テトラクロロエタン | |||
| テトラクロロエチレン | |||
| トリクロロエチレン | |||
| メチルイソブチルケトン(MIBK) | |||
| オーラミン等 | 特別管理物質 | オーラミン | |
| マゼンタ | |||
| 管理第2類物質 | 特別管理物質 | 三酸化二アンチモン | |
| インジウム化合物 | |||
| クロム酸およびその塩 | |||
| コバルトおよびその無機化合物 | |||
| コールタール | |||
| 重クロム酸およびその塩 | |||
| ニッケル化合物 | |||
| 砒素およびその化合物 | |||
| リフラクトリーセラミックファイバー | |||
| 非特別管理物質 | アルキル水銀化合物 | ||
| オルトーフタロジニトリル | |||
| カドミウムおよびその化合物 | |||
| 五酸化バナジウム | |||
| シアン化カリウム | |||
| シアン化ナトリウム | |||
| 水銀およびその無機化合物 (硫化水銀除く) |
|||
| ニトログリコール | |||
| ペンタクロルフェノールおよび そのナトリウム塩 |
|||
| マンガンおよびその化合物 | |||
| 溶接ヒューム | |||
| 第3類特定化学物質 | なし | 非特別管理物質 | アンモニア |
| 一酸化炭素 | |||
| 塩化水素 | |||
| 硝酸 | |||
| 二酸化硫黄 | |||
| フェノール | |||
| ホスゲン | |||
| 硫酸 |
※この表は2025年8月時点のものになります。

